心臓を運んでいるヘリの事故について
今日の朝、起きて最初に見たニュースがとても心の痛むものだったので、記事にします。
そのニュースが、心臓を運んでいたヘリの事故というニュース。
私は、茨城の病院で手術室看護師をしていた時、臓器移植が1例ありました。
普通の手術とは違って、摘出をするのは他院の医師。
物品などもすべて持ち込みで手術をします。
そして一番違う点は、心臓を摘出した時点で、心電図がフラット(平ら)になります。
みなさんもこのようなギザギザの図を見たことがあると思いますが、これが横一本線になります。
その臓器移植の時に知ったことなのですが、、、
心臓は、提供する患者さんの体を出てから4時間以内に、臓器をもらえる患者さんの体に入れて、血流を戻さないといけないらしいです。
なので、その時間に間に合うように、一秒も無駄にできないのです。
臓器をもらえる患者さんは、臓器が自分の手術室に到着するまでに、麻酔をかけ、胸を開け、いつでも心臓の血管をつなげる状態にして待っているそうです。
このことを知っていたので、今日の事故のニュースを見て、臓器を待っていた患者さんの気持ちを考えてしまって、悲しい気持ちになりました。
おそらく本人は事故が起きた時、麻酔で眠っていて、胸を開けてしまっています。
心臓が到着しないとなると、そのまま何もすることなく、胸にキズだけ残り、麻酔から目を覚まします。
そしてその後、医師から「移植できていません」の事実を聞くのだと思います。
本人は、ずっと前から移植を待って、やっと今日、移植ができることになり、人生が変わる1日になるはずだったのに、、、
臓器を待っていた患者さんの気持ちを考えると、心が痛みます。
どうか、新しい心臓の移植ができる日まで、命が続きますように。